チンケに負ける豚もある

a0091515_7113827.jpg車谷長吉 『赤目四十八瀧心中未遂』 (文春文庫)

荒戸源次郎によって映画化されたものは何年か前に観て面白くなかったのだが、原作を読んでみたいとは思っていた。(寺島しのぶがダメなのだ)
先頃読んだ花村萬月もかなり癖のある文体だが、それ以上に刺々しい言葉を陰々と並べて行く。堅牢であって同時にぬめぬめしている。
『百万遍 古都恋情』のは鼻についたがこれはつっかえる読み難さが気持ちいい。この癖は癖になりそうでこのひとの他の作品も読みたくなった。
今度「出屋敷」の駅に降りてみようと思う。三重の山奥にある「赤目四十八瀧」も見てみたい。

―ここに坐っている人は、恐らくみな釣りたいなァと思うているだろう。一尾でもええさかい釣りたい、と思うているだろう。あるいは、終日釣れないで帰る人もいるだろう。けれどもその時、釣れなかったということは、よく釣れた日と同じように何事かであるだろう。それが人生の一日だ。私が今日ここへ来たのと同じように。

by costellotone | 2012-04-22 07:14 | 読書 | Trackback | Comments(0)
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