愛情乞食

a0091515_16305483.jpg西村賢太 『小銭をかぞえる』 (文春文庫)

つい最近までクイズ番組の回答者とかコメンテーターとしてたまにテレビに出ていて顔は知っていた。芥川賞の賞金で高級ソープで三輪車と言う話も聞いた。壮絶なクズの小説を書くらしいがおっとりとした風貌からは解らないので読んでみた訳。(目つきは凄味があるが)
その人間としてのクズさが笑えるのだが笑えたからと言って何の救いもない。と言うことはこれも無頼か。
女を貶めて殴って女以外もそうしてそれでいて幾たびもすぐに反省して泣きついて途中からまた激昂する。それらは全て関係性の中での運動でしかないのだからそれはやはり惨めさからは解放されず自己愛に回帰する他はない。やはりこれも無頼か。
「体裁を整えないよい小説」と定義した町田康の解説も卓抜。もっと体裁を整えれば『赤色エレジー』か。
今年になって町田康、車谷長吉、西村賢太と読んだ流れからだと次は田中慎弥か。

by costellotone | 2012-05-29 16:37 | 読書 | Trackback | Comments(0)
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