「今日こそは大本教を地上から根こそぎ抹殺する方針である」

a0091515_812255.jpg早瀬圭一 『大本襲撃―出口すみとその時代 』 (新潮文庫)

軍靴の響きが聞こえて来る中、特高が指導した「第二次大本事件」とは何だったのか。
昭和10年警官隊500人が綾部と亀岡の大本教聖地を急襲し不敬罪並びに治安維持法違反で1000人近くを検挙。教祖=出口王仁三郎は巡教先の松江市で検挙された。起訴61名中16人が死亡と言う特高の拷問・弾圧ののち裁判闘争へ。検察の主張は大本は国体を転覆し世界覆滅を計る陰謀結社で王仁三郎は皇統を否定し世界の独裁者とならんとしたと言うもの。しかし敗戦とともにアメリカ軍の占領下におかれたこともあって無罪判決で王仁三郎・すみ夫妻らは釈放となる。
王仁三郎は言う。
あのなあ、今度の大本事件は、この大本という神様の団体は、今度の戦争には全然関係がなかったという証拠を、神様がお残しになったことだ。戦争の時には戦争に協力し、平和の時には平和を説くというような矛盾した宗教団体では、世界平和の礎にはならん。しかし、日本という国は特殊な国で、日本が戦争している時に、日本の土地に生まれた者で戦争に協力せぬなどということは日本の国家も社会も承知せぬ。しかしそれでは世界恒久平和という神様の目的が潰れるから、神様がわし等を、戦争に協力出来ぬ処へお引き上げになったのが、今度の大本事件の一番大きな意義だ。これは大事なことだよ
偶然なのか必然なのか神のみぞ知る。

by costellotone | 2012-06-20 08:04 | 読書 | Trackback | Comments(0)
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