風を孕む

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a0091515_19124563.jpg堀江敏幸 『雪沼とその周辺』 (新潮文庫)

ずっと気になっていたが読んでいなかった作家だった。
よく言えば透明。悪く言えば薄い。作為的な処も気になる。
でも癖になってまた手が出るとは思う。
中でよかったのは最後の「緩斜面」。愛知県の渥美半島で和凧を揚げたことがあったので。あの竹に貼った紙が風を受けて引っ張られる掌の痛さと腰の覚束なさは覚えている。だから「架空の滑車」と言う言葉に納得がゆき、空に飛び上がって行く感触も理解出来る。そしてあの音。

by costellotone | 2013-02-19 19:23 | 読書 | Trackback | Comments(0)
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