Bibliophilia

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a0091515_22474697.jpg石井洋二郎 『告白的読書論』 (中公文庫)

先日卒業する学生が僕の部屋の本棚からクレジオの『調書』を抜き出して、今これを読んでいるのだが挫折しそうと話しかけて来たので読書の話題になった。僕らの時代には澁澤龍彦と言う入口があったが今はしいて言えば宮台真司だと彼は言う。格が違うよ、と思いながら筒井康隆の『虚航船団』を卒業記念にあげた。本当は『夢の木坂分岐点』の方を読ませたかったが生憎見つからなかったのだ。
本書にも書かれているように読書には身体感覚がついてまわる。「わたしはどうしても「物」としての書物へのこだわりを捨てることができない。分厚い本を手にした時のずっしりとした重み、ページをめくるときのざらざらした紙の手ざわり、古書から漂ってくる黴の匂い、そうしたものへの愛着を捨てることができない。」またこの歳になっていろいろと読み返しているのは、「同じ本を手にしていても、二度と「同じ本」を読むことはない。」からだ。
さてと北杜夫の『幽霊』でも読もうか。前回は高校生の頃通学電車の座席で読み、今度は京都の部屋でベッドに横になって読むのだ。

by costellotone | 2013-03-13 23:06 | 読書 | Trackback | Comments(0)
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