星舟

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a0091515_315297.jpg澁澤龍彦 『ねむり姫』 (河出文庫)

ぼくらの世代の澁澤体験は高校生から20代前半までで、だから桃源社『集成』などは読んではいるが晩年の小説創作期には立ち会っていない。ぼくもご多分に漏れずほとんど読んでいない。
この作品集は変身譚ばかりだが評論やエッセイなどのディレッタントな彼の姿が浮かんで嬉しいし、泉鏡花や上田秋成などに挑むような姿勢も頼もしい。
中でも『狐眉記』でのクライマックス、狐が化けた女と星丸との狐玉の口移しの陶酔的な描写は圧巻で、なるほど身籠らない訳にはいかない。
『ぼろんじ』『夢ちがえ』も物語の力は強いが、『画美人』のエロティシズム、『きらら姫』の可愛さも忘れられない。

by costellotone | 2014-02-24 03:30 | 読書 | Trackback | Comments(0)
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