演じるサル

036
a0091515_1439121.jpg平田オリザ 『わかりあえないことから──コミュニケーション能力とは何か』  (講談社現代新書)

去年から文学以外のこの手の本を読むようになったのは、大学で映画学科での授業やゼミ以外に「ファシリテーション」「コーチング」などの研修に参加しているからだが、それよりも直接学生と話していること、いっしょに考えること、遊ぶことが好きだから。
先日観たドキュメンタリー『演劇』には演劇や映画についてよりもこのことについてのヒントがあったのでこの本を読んでみたのだが、映画と演劇の違いがかなりあって、その発見が先ずおもしろかった。大体演劇をやっている人と言う場合はほとんど役者を指すのだが、映画をやっている人と言う場合は監督などスタッフを指す場合が多いのには理由がある。
それはともかく本書はコミュニケーションの面白さを示している。胡散臭いと思うのは本来嘘を共有するものだから。本当の目的はそこにはないから。相手の話の内容よりも、何故今相手がその話をするのか、したいのか、しなければならないのかを考えなければならない。これがコンテクストを理解すると言うことなのだろう。
「わかりあえないこと」を前提に、わかりあえる部分を探っていく営み。多様性こそが力となって継続可能な社会を作る。
あと、大学で鈴木卓爾監督と俳優コースの授業をもっているのだが、そこでやらせてみたいことがたくさんあったのも収穫だ。

by costellotone | 2014-05-01 14:57 | 読書 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://costello.exblog.jp/tb/19738900
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
<< I Do It For You... オマリー夫人の天使の夢 >>