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アフリカに関する3冊

アフリカに関する3冊_a0091515_12423927.jpgジョン・クッツェー 『夷狄を待ちながら』 (集英社文庫)

南アフリカ生まれのオランダ系移民(アフリカーナ)。
ノーベル賞作家。史上初ブッカー賞2度受賞。
反西洋、反合理主義、反モラルと言われるが、外観よりもこの作品自体の力に驚かされる。
アフリカが人間に書かせた、と言ってもいいのではないか。
アフリカは人間の矛盾そのもの。

アフリカに関する3冊_a0091515_12441818.gifジェラルド・ダレル 『積みすぎた箱舟』 (講談社学術文庫・福音館書店)

イギリスに動物園を作るためにカメルーンへ動物を採りに行く話。
ノンフィクションのようで、とてもおもしろい話ばかり。特に蟻に襲われる件は。

池澤夏樹が訳した、ギリシャでの少年時代を描いた『虫とけものと家族たち』(集英社文庫)は、おとぎ話のように絵が思い浮かぶ名作。
          『アレキサンドリア四重奏』のロレンス・ダレルはお兄さん。

アフリカに関する3冊_a0091515_1252597.jpgアーネスト・ヘミングウェイ 『キリマンジェロの雪』 (新潮文庫)

ハードボイルドと言ってしまえば、その通りと答えるしかないが、
「死」と「生」の狭間が大好きなノーベル賞作家。
その狭間がアフリカにある。釣りにある。女性にある。ナーダ(無)である。

同じアメリカからのアプローチに、ジョン・ブアマン監督の映画『エクソシスト2』がある。
by costellotone | 2006-11-18 13:27 | 読書 | Trackback | Comments(2)
Commented by yurinippo at 2006-11-18 14:00
あ、『積みすぎた箱舟』持ってます!
大きな獣を勇敢に捕まえる現地の猟師が、小さなトカゲを怖がったり、
作者と彼らのやりとりがユーモラスで微笑ましかったです。
『夷狄を待ちながら』も面白そう。読んでみたいです。
私の好きなアフリカ本はエイモス・チュツオーラの「やし酒のみ」。
何だかわからないけどとにかくアフリカっぽい!(意味不明。笑)
Commented by costellotone at 2006-11-18 20:11
『虫とけものと家族たち』の3部作は不思議な話で楽しいですよ。
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