南米に関する3冊

a0091515_1342458.jpgガルシア=マルケス 『族長の秋』 (集英社文庫)

母親しか信じることの出来ない、死ぬことの出来ない孤独な権力者の時空間を、
饒舌な文体で滑稽にひたすら描く。はたして権力を頂点から掌握しているのか、
権力に囚われているのか。南米大陸の共同幻想。
『百年の孤独』よりも下世話で好きです。

a0091515_13435163.jpgレヴィ=ストロース 『悲しき熱帯』 (上・下) (中央公論新社)

「世界は人間なしに始まったし、人間なしに終わるだろう。」
全てはそれぞれの世界で自由に生きるしかない。
構造主義のフィールド・ワークと言うよりも、結構心躍る旅行記。
僕が読んだのは講談社学術文庫『悲しき南回帰線』の方。
参照:『松岡正剛の千夜千冊


a0091515_13441826.jpg向一陽 『奥アマゾン探検記』 (上・下) (中公新書)

共同通信社の著者が探検隊隊長として、1973年から4年間かけてオリノコ川から、
アマゾン川との分水嶺ジャングル地帯16300kmを走破した研究記録だが、
原始インディオの村で幻覚を見たり、ブヨとスコールに襲われたり、カヌーで転覆したりの、
『緑の底の底』の冒険譚としても、
昭和初期の冒険小説雑誌に載りそうなくらい面白く読ませる。

by costellotone | 2006-12-19 15:16 | 読書 | Trackback | Comments(2)
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Commented by yurinippo at 2006-12-23 00:37
ガルシア=マルケスは「エレンディラ」しか読んだことないけど大好きです。
「悲しき熱帯」は文化人類学の教科書でした。
「奥アマゾン探検記」面白そうです。読んでみたい。
アマゾンは実は1泊だけしたことあります。ピラニア釣ったり。あの頃は若かった!(笑)
Commented by costellotone at 2006-12-24 11:28 x
中南米文学は何年かに1度ブームがあって、はまると深いみたいです。
独裁者ものも多く、時間軸がよじれたものも多く、加えて同性愛もあったりして、はたまた神話、寓話、幻想が入り込んで来て・・・。気をつけて。
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