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泣かないで、ルース。ただのエディとママじゃない。

ジョン・アーヴィング原作の映画5本は全て駄作、と熱狂的なアーヴィニストは言っています。
警告してやりましょう。ただの映画なんだからと。
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ジョージ・ロイ・ヒル監督 『ガープの世界』 (1982)
ロビン・ウィリアムズ メアリー・ベス・ハート


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トニー・リチャードソン監督 『ホテル・ニューハンプシャー』 (1984)
ジョディ・フォスター ロブ・ロウ ポール・マクレーン


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マーク・スティーヴン・ジョンソン監督 『サイモン・バーチ』 (1998) (原作『オーエンのために祈りを』)
イアン・マイケル・スミス ジョセフ・マッゼロ


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ラッセ・ハルストレム監督 『サイダーハウス・ルール』 (1999)
トビー・マグワイア シャーリーズ・セロン マイケル・ケイン


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トッド・ウィルアムズ監督 『ドア・イン・ザ・フロア』 (2004) (原作『未亡人の一年』)
ジェフ・ブリッジス キム・ベイシンガー ジョン・フォスター




映画『ガープの世界』は主演の役者が、小説の主人公は自分だと思っているのが間違い。
映画『ホテル・ニューハンプシャー』は原作の暴力的な要素がしっかり描かれていないから、全体的に透明な悲しみのモードが漂って来ない。現実を見下ろすホテルで執筆するリリーは何を書けばいいのか。
映画『サイモン・パーチ』は一番ヒドイ。何でラストの設定を変えてしまったのか。それでは何のために母親目がけてボールが飛んで来るのか解らないではないか。
映画『サイーダーハウス・ルール』のマグワイアは何でどの映画でも同じようにおたおたしているの。
映画『ドア・イン・ザ・フロア』は原作の前半だけで作ってしまった作品だが、アムステルダム殺人事件も含めてのテーマでしょうが。

あー、すっきりした。

ジョン・アーヴィングのファンサイト、『J・アーヴィングによると世界は。』によると、
アンケートでは、アーヴィングの小説で好きな第1位は『ガープの世界』で、好きな映画も同じだそうです。

『熊を放つ』はぜひ翻訳者に映画化してもらいましょう。
『ウォーターメソッドマン』はウディ・アレンに。
『サーカスの息子』はラース・フォン・トリアーに、カメラを背負って撮ってもらいましょう。もちろんロープの上で。
『158ポンドの結婚』と『第四の手』ははっきり言って誰でも。

「父さんが熊を買ったその夏、ぼくたちはまだ誰も生まれていなかった―種さえも宿されてはいなかった。」と書かれた『ホテル・ニューハンプシャー』の冒頭の1行こそが、ジョン・アーヴィングの世界のテーマだと、かの熱狂的なアーヴィニストは言っています。(しかし熊のナスターシャ・キンスキーはとてもよかった、とも。)
by costellotone | 2006-12-10 21:15 | 映画 | Trackback | Comments(0)

食に関する3冊

a0091515_1347839.jpgアサヒグラフ編 『わが家の夕めし』 (朝日文庫)

『アサヒグラフ』に20年間連載された、著名人の夕食時の写真集。
目刺しを食べる遠藤周作。猫を膝に酒を飲む清順監督。カップ・ヌードルの森敦。
中でも傑作はばあさんとビールと煙草だけの足穂翁。みんな楽しそう。
コタツ懸けやテーブル・クロスの模様に「昭和」が見える。
それにしても何処のキッチンも狭かったのだな。

a0091515_13474354.jpg開高健 『新しい天体』 (光文社文庫・新潮文庫)

取材費でおいしいものを求めて日本中を旅する、何ともうらやましい小説。
著者自身は終戦当時の中学時代の弁当は水。
読んでいて宍道湖のシラウオは無性に食べたくなりました。
人肉に関しては『最後の晩餐』(文春文庫)をどうぞ。

a0091515_1348458.jpg杉田浩一 『「こつ」の科学』 (柴田書店)

説明写真や表を入れ替え、先月30年ぶりに新装版が出版。
僕は料理が趣味だから、干ししいたけを戻す時は当然のようにぬるま湯に砂糖を加える。
その科学的根拠を説明してくれる本。この手の本の先駆け。
同出版社の『パン「こつ」の科学』にはお世話になっています。


参考サイト 「美味しい本が勢ぞろい
by costellotone | 2006-12-09 14:34 | 読書 | Trackback | Comments(0)

東京に関する3冊

a0091515_20413052.jpg加賀乙彦 『永遠の都』 (新潮文庫 全7巻)

三田にある外科病院と、娘夫婦たちが住む西大久保を中心に、
戦前から戦後への波乱の時期を越えて行く家族たちを描く大作。
東京と言う場所だけではなく、昭和と言う時代を読み取ることが出来る。
あまりに面白くて、勢い余って続けて北 杜夫『楡家の人びと』(新潮文庫)
を読んでしまったため、ごちゃごちゃになってしまった。

a0091515_20421368.jpg開高健 『ずばり東京』 (文春文庫)

開高が小説に行き詰った折りに武田泰淳に勧められて書き始めたルポ。
オリンピック前後の上昇志向の東京の片隅へ浸透して行く。
深夜タクシー、屋台のおでん屋、古本屋、下水、病院、スリ、葬儀屋、うたごえ喫茶へ。
開高ノンフィクションの出発点で、後にベトナム戦争、釣り、旅、と世界へ広がって行く。

a0091515_20424857.jpg種村季弘・編 『東京百話』 (ちくま文庫 全3巻)

東京の空間(生活、風習)、場所、人間について書かれたあまたの小説、随筆を
独文学者種村さんが編集したアンソロジー。絶版だったが今年復刊された。
とりあえずこれを読んでおけば「東京」が解る。と言っても昭和の、と言う括りが付くのだが。
平成の東京のアンソロジーは一体誰が編者になるのか。


この項あまりに多くてやめとけばよかった。昭和初期まででも、荷風、乱歩、谷崎、寺田、百閒、トホホです。
興味のある方は 「極私的東京本集成」と言うサイトがあります。
by costellotone | 2006-11-30 22:03 | 読書 | Trackback | Comments(0)

歌謡曲に関する3冊

a0091515_1941495.jpg近田春夫 『考えるヒット』 (文春文庫)

小林秀雄の『考えるヒント』からヒントを得て題名をつけられた、
毎週2枚のCDを論評する、『週間文春』に1997年から2002年まで連載された、
ハルヲフォン近田の「眼からウロコ」の痛快音楽評論集。全6冊。
世紀末に宇多田ヒカルと椎名林檎が出現し、小室哲哉からつんく♂へと移行して行くど真ん中。
イラストはソラミミスト安斎 肇。今再び。

a0091515_19421813.jpg中上健次 『天の歌 小説都はるみ』 (中公文庫)

何時もの中上らしくない文体に最初驚かされる。そしてすぐに気づかされる。
軽くブレイクを入れながら、ドライに、ドライに都はるみを描きながら、
日本人の中の「演歌」を浮き彫りにするのではなく、「演歌」に包まれた都はるみをやさしく守って行く。
芸能界にもう少し寄った有田芳生『歌屋 都はるみ』(文春文庫)もお勧め。

a0091515_19425094.jpg久世光彦 『マイ・ラスト・ソング―あなたは最後に何を聴きたいか』 (文春文庫)

今年春先に亡くなった演出家久世さんの、5巻で終わってしまった歌に関する随筆。
唱歌、軍歌、演歌、歌謡曲から賛美歌まで、はたしてあなたのラスト・ソングは、と語りかける。
それにしても久世さん、泣き過ぎ。
僕のですか。ベッド・ミドラー"In My Life"か中島美嘉"What a Wonderful World"かな。
泣けますか。
by costellotone | 2006-11-26 20:29 | 読書 | Trackback | Comments(0)

猫に関する3冊

a0091515_1343084.jpg内田百閒 『ノラや』 (旺文社文庫)

失踪してから「ノラや、ノラや」と言って、ひたすら探し続け、
毎日泣いて暮らす尊いお話。

ヒャッケンには師匠漱石のカバー、『贋作我輩は猫である』もある。
ついでに奥泉光に『「我輩は猫である」殺人事件』と言うのもある。

a0091515_1318217.jpgロバート・A・ハイライン 『夏への扉』 (早川文庫)

子供が小さい頃電車が好きで、『青梅鉄道公園』へよく連れて行った。
青梅線を越える陸橋の傍らに『夏への扉』がある。

ハイラインのこの作品はとても読みやすいSFです。
が、ビートという名の猫はほとんど出て来ない。けれども。

a0091515_1374852.jpg長田弘 『猫に未来はない』 (角川文庫・晶文社)

小学生の頃、夏の昼下がりに、1度だけ集会に連れて行かれた。
その後も2,3年に1度の割で召集がかかるのだが、
2回目ともなると帰って来られないような予感がして、
出席していない。
窓の外がうるさい。

by costellotone | 2006-11-22 13:47 | 読書 | Trackback | Comments(0)

アフリカに関する3冊

a0091515_12423927.jpgジョン・クッツェー 『夷狄を待ちながら』 (集英社文庫)

南アフリカ生まれのオランダ系移民(アフリカーナ)。
ノーベル賞作家。史上初ブッカー賞2度受賞。
反西洋、反合理主義、反モラルと言われるが、外観よりもこの作品自体の力に驚かされる。
アフリカが人間に書かせた、と言ってもいいのではないか。
アフリカは人間の矛盾そのもの。

a0091515_12441818.gifジェラルド・ダレル 『積みすぎた箱舟』 (講談社学術文庫・福音館書店)

イギリスに動物園を作るためにカメルーンへ動物を採りに行く話。
ノンフィクションのようで、とてもおもしろい話ばかり。特に蟻に襲われる件は。

池澤夏樹が訳した、ギリシャでの少年時代を描いた『虫とけものと家族たち』(集英社文庫)は、おとぎ話のように絵が思い浮かぶ名作。
          『アレキサンドリア四重奏』のロレンス・ダレルはお兄さん。

a0091515_1252597.jpgアーネスト・ヘミングウェイ 『キリマンジェロの雪』 (新潮文庫)

ハードボイルドと言ってしまえば、その通りと答えるしかないが、
「死」と「生」の狭間が大好きなノーベル賞作家。
その狭間がアフリカにある。釣りにある。女性にある。ナーダ(無)である。

同じアメリカからのアプローチに、ジョン・ブアマン監督の映画『エクソシスト2』がある。
by costellotone | 2006-11-18 13:27 | 読書 | Trackback | Comments(2)

前に金星 後ろに火星

子供が小さな頃に一番多く読んだ本。

スズキコージ 『エンソくん きしゃにのる』 (福音館書店)

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最近訊いてみたら、汽車で同席したおばあさんの、不思議な方向に曲がった指を覚えていた。
そのおばあさんが駅の構内を歩いていたことも。
僕が覚えているのは、隣に座った羊使いのお兄さんの弁当の中身。
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理解しがたいもの、怖いもの、不思議なものが一生こころに残って行く。
この子にはあの指が、と思うと嬉しくなってしまう。
by costellotone | 2006-11-17 14:13 | 読書 | Trackback | Comments(0)

映画になったら見てみたい。

本が好き、読書が好きな人たちがblogでTBしあう、
たらいまわし・本のTB企画』を知っていますか。
毎回とても興味深く読ませてもらっていますが、
その10回目が「映画になったら見てみたい」でした。

と言う訳で、遅ればせながら僕のベスト5です。

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筒井康隆 『虚航船団』
井筒和幸監督、「ラーメンズ」主演で!
「爆笑問題」もね。
あっ、西川のりお師匠も出番です。
あっ、めだかさん、チャーリー浜さん!


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ガルシア・マルケス 『百年の孤独』
監督は『アレクサンダー大王』のテオ・アンゲロプロスに。
主演、ジョニー・ディップ(笑えそう)。


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ル・クレジオ 『調書』
もちろんゴダールでしょ。


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大江健三郎 『同時代ゲーム』
平山秀幸監督にお願い。


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中上健次 『日輪の翼』
北野武が描く、男とおばあちゃんのロード・ムービー!


そして番外。

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江口寿史 『ストップ!!ひばりくん!』
監督はともかく、主演は誰にするんじゃ!
by costellotone | 2006-10-25 14:22 | 読書 | Trackback | Comments(0)

植物に関する3冊

このblogのカテゴリに「読書」と最初に設定したのに、今まで一度も書いてなかった。
blogを作り始めて忙しくて読書をする時間がなくなってしまったのだ。
とりあえず植物に関するお勧めの本3冊。

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カレル・チャペック『園芸家12ヵ月』(中公文庫)

 『山椒魚戦争』や『ダーシェンカ』で有名なチェコの作家の書いた、とても笑える園芸家の本。
 園芸が好きな人には、自分に当てはまる箇所がたくさん発見出来ます。
 笑い事ではありません。
 食事より、恋人よりも園芸です。


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ヘルマン・ヘッセ『庭仕事の愉しみ』(草思社)

 ドイツのノーベル賞作家が書いた、こちらは少し神学的な随筆。
 園芸は人生です。


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いとうせいこう『ボタニカル・ライフ-植物生活』(新潮文庫)

 今はなき『スペ中』いとうせいこう先生のベランダ園芸派(ベランダー)のエッセイ。
 ベランダにこそ園芸がある。
 と信じる。
by costellotone | 2006-10-19 11:59 | 読書 | Trackback | Comments(0)