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破壊せよ、とアイラーは言った

a0091515_8162422.jpgAlbert Ayler Trio - Spiritual Unity (1964)

炎天下に一番似合う音楽はフリー・ジャズである。
昨日も一昨日もオーネット・コールマン、セシル・テイラー、アート・アンサンブル・オブ・シカゴなどをMP3プレーヤーでやけくそで聴きながらぎらぎらの外を歩いていた。
今日は御大アルバート・アイラーの「スピリチュアル・ユニティ」だ。曲は「幽霊」「呪術師」「心霊」。夏陽炎のように狂った亡霊が現れる。
アイラーが殺された1970年の11月25日は三島由紀夫が自決した日でもある。

by costellotone | 2011-08-10 08:19 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

十年はひと昔

a0091515_8322677.jpg井上陽水 - 氷の世界 (1973)

もうずい分と陽水のアルバムを聴くことはなかったが相米監督『お引越し』の中で田畑智子が川で魚を取りながら歌ったのが「東へ西へ」だったので久しぶりに聴きたいと思いやはりこのアルバムを選んだ。
一番好きな陽水の曲は忌野清志郎と一緒に作ったロマンチックな「帰れない二人」なのだ。このアルバムでは「桜三月散歩道」「小春おばさん」も好きだった。
何時聴いても太くて高音まで通る声の伸びと説得力のある日本語の音の表現が気持ちいいし、言葉の選び方やつながりの瑞々しさに驚く。大体「窓の外ではリンゴ売り~ぃ」ってなんだよね。
アンドレ・カンドレが「カンドレ・マンドレ」を歌っていた長谷部安春監督『女番長・野良猫ロック』を豊橋の封切り館で観たのは40年前だ。

by costellotone | 2011-05-20 08:42 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

千里眼になる方法

a0091515_7315364.jpgRobbie Robertson - How To Become Clairvoyant (2011)

元ザ・バンドのギタリスト=ロビー・ロバートソンの13年ぶりのアルバム『ハウ・トゥ・ビカム・クレアヴォヤント』は相変わらずのシャイな孤高性を漂わせている。
初めて聴いた途端想い出したのがディランの『スロー・トレイン・カミング』だった。あれはかなり宗教色が強いアルバムだったがダイアー・ストレイツのマーク・ノップラーの参加でレイドバックの斬新な解釈が表現されていた。本アルバムも新しさ(展望)と古さ(根源)の双方に強力にベクトルを伸ばす。
クラプトン、スティーヴ・ウィンウッドだけでなく「ナイン・インチ・ネイルズ」と「レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン」らオルタナティヴのバンドのメンバーの参加が大きく影響している。
もうディランやニール・ヤングにあまり期待することはなくなってしまったが、うん、これはかっこいい。

by costellotone | 2011-04-28 07:38 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

100 Hearts

a0091515_8364781.jpgMichel Petrucciani - Music (1989)

よくそのリリシズムからかビル・エヴァンスやキース・ジャレットと比較されるが、ミシェル・ペトルチアーニのタッチの方が強靭で明解だ。特に高音の転がるような旋律が自由に羽ばたく。
初めて「ブルー・ノート」とレコード契約をしたフランス人でもあった。この全曲オリジナルのアルバムも「ブルー・ノート」から。
最後の曲「Thinking Of Wayne」はウェイン・ショーターのことか。曲頭で映写機の音らしきものが聴こえて来る。
骨形成不全症と言う障害と闘いながら36歳までピアノを美しく弾いた。その美しさが生きる意志だった。

by costellotone | 2011-03-21 08:45 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

カンガルー・ノート

a0091515_9354957.jpgPink Floyd - Wish You Were Here (1975)

安部公房は大のピンク・フロイド・ファンであったので『炎~あなたがここにいてほしい』を聴いていた。ジャケットはヒプノシスで全米・全英共に第1位になった。
『狂気』で頂点を極めた後の生みの苦しみから生まれた。と言ってもこの後も『アニマルズ』『ザ・ウォール』と傑作アルバムを作ることになるのだが。
このアルバムの特徴はデヴィッド・ギルモアの泣きのギターだ。シド・バレットへの郷愁にホーン・セクションとコーラスが哀しみを彩る。コンセプト・アルバムとしてもテーマが流れるように繫がって行き秀逸です。
『原子心母』と共に今でも聴き続けているアルバム。

by costellotone | 2011-03-09 09:39 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

憂鬱なるスパイダー

a0091515_10372119.jpgMassive Attack - Mezzanine (1998)

イギリスのテクノ、エレクトロニカ、ダブなどのダンス・ユニット=「マッシヴ・アタック」の4枚目のアルバム『メザニーン』
どう言う言葉でカテゴライズするのが適当なのか解らないほど要素がごちゃごちゃしている。オルタナティブでもあるしヒップポップでもあるし反体制的でもある。
とにかく重い。暗い。でも気持ちいい。たまにあるのですよ。パンクとかフリーとかヘビメタとかが無性に聴きたくなる時が。

P.S. 昨日『愛の嵐』を観て『メザニーン』を聴いたら10年ぶりに風邪をひいてしまった。
by costellotone | 2011-02-27 10:40 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

Madre de Deus

a0091515_8401268.jpgMadredeus - Ainda (1995)

昨日観たヴェンダース監督『リスボン物語』のサントラである『アインダ』
ポルトガルと言えば民族音楽のファッドだが「マドレデウス」はトラディショナルからクラシック、ポピュラー、フラメンコ、ボサノヴァまで普遍性を広げている。ヒーリング・ミュージックが流行った頃にはその範疇にも入れられた。
10年以上前に「ホンダ・アコード」のCMに「海と旋律」が使用されて日本でも知名度が高まった。
何にも増してヴォーカルのテレーザ・サルゲイロの美声と美貌。その声はポルトガルの海岸線の青空を自由に飛ぶ鳥のよう。現在は彼女もバンドを抜けてしまったのが残念。


by costellotone | 2011-02-04 08:42 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

踊りましょう子供のように時を忘れ夢を預けて

a0091515_1135652.jpgMichael Franks - Sleeping Gypsy (1977)

今だに世界中でカバーされている「アントニオの歌」が収録されたAORのマイケル・フランクスの『スリーピング・ジプシー』
甘いウィスパー・ボイスを気怠い都会的なメロディーに乗せてボビー・コールドウェル、ボズ・スキャッグス、クリストファー・クロスなどと共に一時代を築き、前のアルバム『Art of Tea 』も後の『Tiger in the Rain』も大ヒットさせた。
このアルバムはバック・ミュージシャンがとにかく豪華。デビッド・サンボーン、ラリー・カールトン、マイケル・ブレッカー、ジョー・サンプルなど当時AORの興隆を支えたフュージョン界の強者どもが参加している。もちろんプロデューサーはトミー・リピューマです。
UAが『アメトラ』(←Tiger in the Rain?)の中で憂歌団をバックに歌った「アントニオの歌」もよかった。

by costellotone | 2011-01-18 11:43 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

Quiet Life

a0091515_9173711.jpgMick Karn - Titles (1982)

去る4日に亡くなった元Japanのベーシスト=ミック・カーンのソロ・デビュー・アルバム。Japanのヒット・アルバム『ブリキの太鼓』発売直後に発表された。
そもそもJapanはエレクトリック系のニューウェイブ・バンドだったけれどソロ・アルバムでは彼独特のグネグネとしたフレットレスベースを弾きまくりロックの枠を超えるスケールの大きな世界を描いていた。少しDeep Forestに似た中近東音楽のスパイスが感じられるのはキプロス島出身だからでしょうね。
ウェザー・リポートのジャコ・パストリアスやキング・クリムゾンのトニー・レヴィンよりも確固とした音で好きでした。ここ2,3日他のソロ・アルバムも聴き直しているがみんなよくて戸惑うほどです。

by costellotone | 2011-01-07 09:28 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

世界は不在の中のひとつの小さな星ではないか

a0091515_834322.jpgGlenn Gould - Bach - Partitas Volume 1 (1960)

先日撮影したビデオにこのグールドの「パルティータ」をつけてYouTubeにUPしたら著作権に引っかかってドイツでは再生されないと言う通達が来た。録音が1959年だからJASRACでは大丈夫だと思ったのだが。ドイツで見られなくてもいいのだが、そのために動画に広告が表示されてしまうと言う妙な仕組みになっているのが解らない。使用した音源は米国の輸入盤。
グールドを聴く時には何かしら気負いが入ってしまうのが常だが、このバッハの変奏組曲集は比較的気軽に聴くことが出来る。
でも一旦聴き始めるとその切なさに溢れた解釈に戸惑ってしまうのもいつものことだ。
バッハ本人は18世紀の宮廷でどんな演奏をしたのだろう。

by costellotone | 2010-12-22 08:36 | 音楽 | Trackback | Comments(0)