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河野多恵子 『みいら採り猟奇譚』 (新潮社) 空襲下のサドマゾキズム。 さすがに谷崎の弟子です。ちょいとお隣さんへ何がしを託に行く際も、背中の窪み辺りの模様を想い出し汗ばんでしまう。その時が真夏の日差しの溢れる中であっても、敵爆撃機が空の彼方でひとつだけ煌めいていても、あの絹の紐をそっと引っ張りたくなり、心ならずも掌を握る動きに立ち止る。ましてや貰い物の生きた蛸を塩もみする場面では。 彼女は何かに向い、「おゆるしください。ほんの十秒」と念じて紐をひいた。
by costellotone
| 2014-02-27 16:39
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