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しぼったばかりの夕陽の赤が

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しぼったばかりの夕陽の赤が_a0091515_1126463.jpg勝新太郎監督 『座頭市』 1989年 松竹
勝新太郎 奥村雄大 陣内孝則 内田裕也 樋口可南子


「映画」を最後まで見せ切る強力なダイナミズムがこの映画にはあるから話が繋がらないだとか辻褄が合わないだとか場違いな音楽だとか取って付けたようなラヴ・シーンだとかはどうでもいいことで、そう言う些細なことも巻き込んで演出的にも編集的にも緩急のつけ方が大胆なのが「おもしろい!」勝因だろう。
日本屈指の「フィルム・ノワール」です。

P.S. この作品の編集をしていた「アオイ・スタジオ」に僕も他の組で入っていたのだが、たまに監督と目線が合うととても嬉しかった。事件の関係からか捨てられた子犬のような眼をしていたのが印象的。僕の仕事はフィルムを切ることだったが「切る」と言う言葉を口にするのをみんなが自重していた。
by costellotone | 2008-04-13 11:40 | 映画 | Trackback | Comments(0)
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